TrueType 【TT】 TrueTypeフォント / TrueType font

概要

TrueType(TT)とは、サイズに依らずきれいに表示・印刷できるアウトラインフォントデータ形式の一つ。データファイルの標準の拡張子は「.ttf」および「.ttc」。

文字の形を画素の並びではなく、基準となる点の座標や輪郭線を表す直線や曲線のパラメータの集まりとして表現したアウトラインフォントの草分けで、文字サイズや出力装置解像度に依らず美しく表示・印刷することができる。

主に二つのファイル形式があり、単一のフォントデータを格納したファイルは一般に「.ttf」(TrueType Font)の拡張子を持ち、関連する複数のフォントデータ(同じ字形の等幅フォントプロポーショナルフォントなど)を一つにまとめて格納したものは「.ttc」(TrueType Collection)の拡張子を持つ。フォントデータの記述形式などは同じ。

1989年に米アップルApple)社が開発(発表は1990年、搭載製品の初出荷は1991年)したもので、米マイクロソフトMicrosoft)社との提携に基づき同社製品でも標準対応となった。Apple社macOSiOSMicrosoft社Windowsなどで標準的に用いられるフォント形式の一つとなった。

同時期に普及したアウトラインフォント形式には印刷関連ソフトウェア大手の米アドビAdobe)社が手がけた「PostScriptフォント」(ATMフォント)がある。Apple社フォント技術をすべてAdobe社に握られるのを嫌って独自のフォント形式としてTrueTypeを開発したという経緯がある。

PostScriptフォントでは曲線を3次ベジェ曲線(始点と終点の間の制御点が2つ)で表現するのに対し、TrueTypeでは2次ベジェ曲線(同1つ)を用いるなど技術的にも違いがある。TrueTypeを拡張した「OpenType」形式では、内部のフォントデータの記述形式としてTrueType形式に加えてPostScript形式(CFF/Type 2)にも対応している。

(2023.12.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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