ODPファイル 【OpenDocument Presentation】
概要
ODPファイル(OpenDocument Presentation)とは、プレゼンテーションソフトなどで作成・編集されるスライドの標準ファイル形式の一つ。Apache OpenOffice(旧OpenOffice.org)やLibreOfficeなどのオープンソースのオフィスソフトが既定のファイル形式として採用している。標準のファイル拡張子は「.odp」。オフィスソフト向けのOpenDocumentファイル形式(ODF)の一種で、主に文字や図表、画像を組み合わせた発表用のスライド資料をファイルに格納する方式を定めている。文字の装飾情報(フォントや色、サイズなど)、要素のレイアウト情報、スライドの切替効果、埋め込まれた図形や表、画像、音声、動画などを一つのファイルに格納する。
コンテンツ本体や設定情報などの多くはXML形式のファイル群に記録され、これらを所定のファイル名やディレクトリ構造で配置して全体を単一のZipファイルに圧縮した構造となっている。ファイル名の末尾の拡張子は「.odp」となっているが実体はZipファイルであるため、圧縮ソフトなどで内容を確認したり取り出すこともできる。
ODP形式を含むODF(OpenDocument Format)は2005年に最初の規格が国際的な標準化団体のOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)によって標準化された。翌年にはISO/IEC 26300として国際標準となり、日本では2010年にJIS X 4401として国内標準となっている。
LibreOfficeなどフリーのオフィスソフト、Googleスライドなどオンラインのプレゼンテーション作成サービスなどの多くが標準ファイル形式の一つとして対応している。プレゼンテーションソフトで最も普及しているMicrosoft PowerPointは独自のPPTX形式が標準だが、最近のバージョンはODPファイルの読み込みや書き出しにも対応している。
(2021.5.24更新)