OLE【Object Linking and Embedding】
概要

あるアプリケーションで作成中の文書に、別のソフトウェアで作成したデータを埋め込み、編集が必要になった際に元のソフトウェアの機能をその場で呼び出して修正できる。代表的な例として、ワープロソフトの文書に表計算ソフトの表を貼り付け、ワープロソフトの画面から移動せずに表計算の機能で内容を修正、更新する操作がある。埋め込まれたデータをダブルクリックすると、編集用の画面がその場で開き、作業を続けられる。
データの取り込み方には、データそのものを文書内に格納する「埋め込み方式」と、元ファイルへの参照を保持する「リンク方式」がある。リンク方式では元データを更新すると、埋め込み先の表示内容も自動的に反映される点が、単純なデータの複製との違いである。インプレース編集に対応した場合は、文書を切り替えることなく、文書上の領域内で直接編集作業を行うことも可能である。
OLEはこのほか、アプリケーション間のドラッグ&ドロップ操作や、クリップボードを介したアプリケーション間でのデータ受け渡しの基盤としても利用される。汎用的な単機能プログラムを部品化し、様々なソフトウェアから呼び出して再利用できるようにする「OLEコントロール」、Visual Basicやスクリプト言語を用いてアプリケーションを外部から操作し、処理を自動化する「OLEオートメーション」といった仕組みも実現している。
OLEは1990年代前半にマイクロソフト社がWindows向けに開発した技術であり、Windows 3.1以降のWindows製品に組み込まれ、Microsoft Officeをはじめとする多くのアプリケーションで利用されてきた。OLEから派生した技術として、ソフトウェアの機能を部品単位に分割し、様々なソフトウェアから利用できるようにする方法を定めた「COM」(Component Object Model)、OLEの仕組みをインターネットなどの通信ネットワークを通じて利用できるようにした「ActiveX」がある。