トンネリング 【tunneling】 トンネル / tunnel
概要
トンネリング(tunneling)とは、通信ネットワーク上の二点間を結ぶ、閉じられた仮想的な直結回線を確立すること。また、そのような仮想回線(トンネル)。ネットワーク上に外部から遮断された見えない通り道を作るように見えることからこのように呼ばれる。ある通信方式やプロトコル(通信手順)で送受信されるデータ(パケットなど)を、別のプロトコルのパケットのデータ領域に埋め込んで相手先まで送り届ける方式で実現されることが多い。これを「カプセル化」(encapsulation)という。
パケットのカプセル化とその解除はトンネルの両端で互いに接続された一対の機器やソフトウェアが自動的に行う。トンネルを通過するデータは途中の通信方式や経路を気にする必要はなく、あたかもトンネルの両端の機器が直結しているように見える。
トンネリングに暗号化を併用すれば、ネットワーク中を通過するパケットの内容を経路上の機器などから秘匿することができる。これを利用して、組織内の離れた複数拠点間の構内ネットワーク(LAN)をインターネットなどに設けたトンネルを通じて相互に接続し、あたかも大きなプライベートネットワークのように運用することができる。このような仮想的な内部ネットワークをVPN(Virtual Private Network)という。
(2020.4.16更新)