WAI 【Web Accessibility Initiative】

概要

WAI(Web Accessibility Initiative)とは、Web標準を策定するW3C内の作業部会の一つで、Webアクセシビリティ向上のためのガイドライン策定や普及促進を行うもの。

W3C(World Wide Web Consortium)はWeb技術の標準化を推進する非営利団体の一つで、WAIはその内部に設けられた分科会の一つである。どのような身体的特性を持つ人も等しくWebアクセスできるようにする「Webアクセシビリティ」を推進するための技術標準の策定などを行っている。

主な成果物として、Webコンテンツアクセシビリティ向上のための指針を策定した「WCAG」(Web Content Accessibility Guidelines)がある。主に身体に障害のある人に配慮したWebコンテンツの作成方法を示したガイドラインで、初版は1999年に発行され、最新版は2023年に発行されたWCAG 2.2である。

他にも、Webアプリケーションユーザーインターフェースアクセシビリティ改善ガイドライン「WAI-ARIA」(Accessible Rich Internet Applications)、動画にキャプションを付加する「WebVTT」(Web Video Text Tracks Format)、ブラウザなどのソフトウェア開発者向けのガイドライン「UAAG」(User Agent Accessibility Guidelines)、Web制作ツールの開発者向けガイドライン「ATAG」(Authoring Tool Accessibility Guidelines)などの指針も策定・公表している。

(2024.5.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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