バーチャルドメイン 【virtual hosting】 マルチドメイン

概要

バーチャルドメイン(virtual hosting)とは、一台のサーバコンピュータあるいは一つのIPアドレスに複数のドメイン名を同時に割り当て、それぞれでサービスを提供すること。特に、異なる組織ラベルのドメイン名で、同一のサービス(Webや電子メールなど)を運用すること。

Webサーバの設定・運用に関してよく用いられる用語で、同じサーバやIPアドレスを用いて複数ドメインのWebサイトなどを同時に運用することを指す。一般的には、登録上は別のドメイン名として扱われる「www.example1.jp」と「www.example2.jp」を同じWebサーバで同時に提供するといった運用を指すことが多い。

広義には、「www1.example.jp」と「www2.example.jp」のように同一組織ラベルドメインのサブドメインを同時に割り当てたり、「www.example.jp」でWebサーバを、「mail.example.jp」でメールサーバを同時に運用するといった状態を指すこともある。

バーチャルドメイン機能を利用することで、ドメインごとに個別にサーバを用意しなくても、あたかもそのドメイン専用のサーバが運用されているかのように見せかけることができる。複数のドメインが一台のサーバに「相乗り」することで、低コストでサービスを提供することができる。

バーチャルドメインによるサーバ運用は単一の組織が自らの保有する様々なドメインで行うこともあるが、ホスティングサービス事業者などの中には、法人契約者が自社ドメインWebサーバやメールサーバを運用することができるバーチャルドメインサービスを提供しているものもある。他社とサーバを共用するため性能や容量は限られるが低価格で自社ドメインのサーバを利用することができる。

(2025.8.13更新)

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