検索 【サーチ】 search / retrieve / retrieval
以前から図書館で目当ての本を(人力で)探す行為などを検索と呼んでいたが、コンピュータの発展や普及により、大量の情報を蓄積してプログラムによる自動処理で条件に合致する情報を探し出すことができるようになり、現代ではコンピュータで情報を探すことを検索と呼ぶことが多い。
例えば、インターネット上のWebサイトで公開されている情報を収集し、指定したキーワードに関連するサイトやページを一覧表示する「Web検索エンジン」や、コンピュータのストレージ内に格納されたファイルを索引付けし、条件に一致するものを探し出す「ファイル検索」などが馴染み深い。
コンピュータによる検索システムは、どのような情報を対象に、どのような条件で探すことができるかによって様々な種類に分かれる。文書などの文字データを対象とする文字列検索、画像データを対象とする画像検索、動画データを対象とする動画検索などである。
情報科学・コンピュータ科学などの分野では、データ集合の中から指定の条件に一致するものを探す処理のことを「探索」と呼ぶことが多い。「線形探索」や「二分探索」のように、対象をどのような手順で探すかを定義したものを「探索アルゴリズム」という。
英語では “search” “find” “retrieve” などが「検索」に近い意味を持つ。“retrieve”(名詞形はretrieval)には「探し出して実際に持ってくる」という意味がある一方、“search” や “find” には「あるかどうか調べる」「見つけたもの(の名前や所在など)を知らせる」といったニュアンスがある。コンピュータによる情報検索という文脈では “search” を検索に対応する概念とすることが多い。
(2022.6.27更新)