JIS配列 【JISキーボード】
概要
JIS配列(JISキーボード)とは、JIS(日本工業規格)として標準化された、日本語キーボードのキー配列の規格の一つ。日本にしかない仮名文字を含む文字の配置の標準を定めており、現在も多くのキーボード製品がこの配列に準拠している。日本で用いられるコンピュータ製品のキーボードのキーの並び方を定めた規格の一つで、最初の規格は1980年に「JIS C 6233 情報処理系けん盤配列」として標準化された。1987年に情報関連標準を扱うX部門が新設され、以降は「JIS X 6002」として知られる。
アルファベットは英語圏で標準的な、いわゆるQWERTY配列を採用しているが、記号の位置などが一部異なる。かな文字は最上段左から「ぬふあうえおやゆよわほへ」、2段目左から「たていすかんなにらせ」、3段目左から「ちとしはきくまのりれけむ」、4段目左から「つさそひこみもねるめろ」の順に並んでいる。
新JIS配列
日本語キーボードのキー配列の規格の一つで、JIS配列の一部を変更したものを新JIS配列という。1986年にJIS C 6236として標準化され、1987年にJIS X 6004に移行した。
様々な日本語の文例における文字の並び順を調べ、これを統計的に処理してなるべく左右交互に打鍵されるよう文字を振り分けた。「ょ」「っ」など日本語の文章に頻出する文字が打ちやすい位置に配置されている。
Shiftキーによる遷移を多用することで、ほとんどのキーに二つのかな文字を配置している。アルファベットと同じ3段に収まっており、打ちにくい最上段が排除されて指の移動距離が減り、ホームポジションからのタッチタイピングもしやすくなっている。
入力の効率性について現在でも高く評価する声があるが、当時はすでにJIS配列が浸透している中、旧規格を廃止せず併存させたこともあり、メーカーによる採用・実装が進まず、1999年3月20日に「使用実態がないため」として規格としては廃止された。
(2022.5.24更新)