インダストリー4.0 【Industry 4.0】 Industrie 4.0 / 第4次産業革命
概要
インダストリー4.0(Industry 4.0)とは、製造業における生産や流通のデジタル化、自動化が大きく進むことで産業にもたらされる、人類史的な巨大な変革。ドイツ政府の産業振興政策の名称が一般に広まったもの。インダストリー4.0では高度に自動化、効率化が進んだ工場および生産システムである「スマートファクトリー」を普及させ、従来の大量生産と同じ規模、コスト、スピードで多品種少量生産を行う「マスカスタマイゼーション」をあらゆる業種、品目で展開することを目指す。
そのためには、生産設備やサプライチェーンといった物理世界の情報をコンピュータシステムに集約して分析や処理を行い、制御や管理などの形で物理世界にフィードバックする「サイバーフィジカルシステム」(CPS:Cyber-Physical System)の構築が必要となる。
CPSの要素技術として無線センサネットワーク(WSN:Wireless Sensor Network)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)、ビッグデータ解析、機械学習、クラウドコンピューティング、オートメーション(自動化)、ロボティクス(機械制御)などが含まれ、これらを緊密に統合することが求められる。
「インダストリー4.0」という用語は2012年にドイツ政府の産官学連携プロジェクトで提唱された概念で、産業の発展を1800年前後の第1次産業革命(蒸気機関と機械、工場)、1900年前後の第2次産業革命(石油や電気、重工業)、2000年前後の第3次産業革命(コンピュータとデータ通信)の各段階に区分し、物理的な生産手段の本格的なデジタル化、自動化が第4次産業革命に相当するという認識に基づいている。
(2021.9.15更新)