デュアルチャネル 【dual channel】 デュアルチャンネル

概要

デュアルチャネル(dual channel)とは、データ通信において、同一仕様の伝送路(チャネル)を2系統用意し、統合して同時に使用することでデータ伝送を高速化する手法。

メモリのデュアルチャネル

コンピュータメインメモリで、2枚の同じ規格・容量のメモリモジュールセットで装着し、データの読み書きを並列になうことにより高速化をなう方式をデュアルチャネルという。DDR SDRAMDDR2/DDR3/DDR4/DDR5)などで利用できる。

同一の通信規格、容量のメモリモジュールを同一の動作周波数で動作させ、メモリコントローラによって一体的に制御する。読み書きするデータを2枚に均等に振り分けて同時にアクセスすることにより、1枚毎に運用する場合の2倍の伝送速度スループット)を得ることができる。

利用するにはチップセットCPUが内蔵するメモリコントローラとメモリモジュールがデュアルチャネルに対応しており、モジュールや内部のメモリチップの仕様が完全に同一である必要がある(通常は全く同一の製品で揃える)。3つ以上のメモリスロットがあるマザーボードでは、対になるスロットに差し込む必要がある。

高機能な製品では、3枚のメモリモジュールを一体的に運用して3倍の転送速度を得る「トリプルチャネル」、4枚を一体化する「クアッドチャネル」などに対応している場合もある。

無線のデュアルチャネル

無線通信で、隣り合う2つの周波数帯域を統合して高速にデータを伝送する手法をデュアルチャネルという。特に、無線LANWi-Fi)のIEEE 802.11n規格で、20MHz幅のチャネルを2つ同時に使用して40MHz幅の周波数帯域通信うことをデュアルチャネル通信あるいはデュアルモードなどという。

4つ束ねるクアッドチャネルなど、より多数のチャネルを連結する場合も含む一般的な名称としては「チャネルボンディング」(channel bonding)という。

(2022.7.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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