RAS信号 【Row Address Strobe signal】

概要

RAS信号(Row Address Strobe signal)とは、コンピュータメインメモリに用いられるDRAMデータの読み書きをう際に、アクセス先の記憶素子の(row)アドレスを指定するために用いられる信号。

マザーボードメモリモジュールなどに実装されたDRAMチップ内部には微細な記憶素子が格子状に規則正しく並んでおり、データの読み書きをう際には対象となる素子のrow)とcolumn)のアドレス(番地)をそれぞれ指定する必要がある。

このアドレス(column address)とアドレス(row address)は一つの伝送路(アドレスバス)を用いて伝達される。RAS信号が有効(アクティブ)になっている間にアドレスバスで伝達されるデータアドレスを表し、CAS信号Column Address Strobe)がアクティブな間に伝達されるデータアドレスを表す。

一般に先にRAS信号が、続けてCAS信号が送られ、両方のアドレスが揃うと指定された素子からデータの伝送がわれる。RAS信号からCAS信号への切り替えにかかる待ち時間を「RAS to CASディレイ」(RCD:RAS to CAS Delay)と呼び、小さいほど高速にデータを伝送できる。メモリチップの性能指標の一つとして用いられる。

(2024.1.17更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる