DDR3L 【Double Data Rate 3 Low voltage】 PC3L / DDR3L SDRAM
概要
DDR3L(Double Data Rate 3 Low voltage)とは、パソコンなどに使われる半導体メモリ(DRAM)の規格「DDR3 SDRAM」の一部で、低電圧で動作する装置の仕様を定めたもの。通常のDDR3が1.5V駆動なのに対し、DDR3Lは1.35Vで駆動する。電圧が低い分だけ消費電力を抑えることができる。DDR3Lの規格にはメモリの周波数を示す「チップ」とメモリの転送速度を示す「モジュール」の二種類により規定され、前者は動作周波数を元に「DDR3L-xxx」の形式で、後者はデータ転送速度を元に「PC3L-xxxx」の形で表記される。例えば、「DDR3L-800」はメモリクロック100MHz、バスクロック400MHzで動作するチップで、「PC3L-6400」は最大転送速度6.4GB/秒のモジュールである。
DDR3L-RS (DDR3L Reduced Standby)
DDR3Lの待機時の消費電力を抑えた仕様をDDR3L-RS(DDR3L Reduced Standby)という。DDR3Lと同じ1.35Vで駆動し、外部接続仕様なども同一だが、記憶内容を維持するためのリフレッシュ動作にかかる電力を1/3程度に抑えることで、全体の消費電力も2~3割削減されている。通常のDDR3Lよりコストはかかるが、より動作時間を伸ばしたいノートパソコンの上位機種などで採用されている。
DDR3U (DDR3 Ultra-low voltage)
DDR3Uとは、DDR3 SDRAMの省電力規格の一つで、DDR3Lよりさらに低い1.25Vで駆動する仕様である。DDR3Lに比べ1割程度、電力消費を抑えることができる。メモリチップは動作周波数を元に「DDR3U-xxx」の形式で、メモリモジュールはデータ転送速度を元に「PC3U-xxxx」の形で表記される。
(2017.12.21更新)