BD-ROM 【Blu-ray Disc Read Only Memory】

概要

BD-ROM(Blu-ray Disc Read Only Memory)とは、Blu-ray Discの読み出し専用ディスクの規格。製造過程でデータが書き込まれ、利用者側で追記や書き換えはできない。主に市販されるゲームソフトや映像タイトルの記録メディアとして利用されている。

Blu-ray DiscDVDの後継となる光学ディスクの標準規格で、CDやDVDと同じ直径12cmの穴の空いたプラスチック製の円盤(ディスク)を利用する。表面に微細なパターンを形成して信号を記録し、高速で回転させながらレーザー光を照射して反射光の変化からデータを読み出す。

BD-ROMは読み取り専用の規格で、最大記録容量は記録型と同じ1層記録ディスクで25GB(ギガバイト)、2層記録で50GBで、再生速度は54Mbps(1.5倍速)を標準とする。ファイルシステムUDFで、映像コンテンツの場合はBDMV規格のデータを記録する。BD-ROM 2.0規格ではBD-LiveやBD-Jにも対応した。

著作権保護技術(DRM)としては動画データを暗号化して不正な読み取りを防止するAACSAdvanced Access Content System)と、ディスク原盤の偽造を防止する「ROM Mark」に対応する。ROM Markはディスク上に物理的に特殊な記録領域を設けて識別番号を書き込み、プレーヤー側でこれを検知できた場合のみ再生する技術である。市販ソフトを機械的に複製して海賊版を製造するのを防ぐ。

Blu-ray DiscにはCDやDVDと同じように、読み出し専用のBD-ROM以外に、利用者側で空のディスクに一度だけ内容を記録できる追記型の「BD-R」(Blu-ray Disc Recordable)と、何度も繰り返し消去と再書き込みができる書き換え型の「BD-RE」(Blu-ray Disc Rewritable)が用意されている。

(2022.6.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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