LPDDR2【Low Power DDR2】LPDDR2 SDRAM
概要

DDR2 SDRAMを土台としながら、モバイル環境に合わせた独自の改良が施されている。最大の違いは動作電圧の低さで、LPDDR1の1.8Vから一部の電源回路では1.2Vまで引き下げられた。メモリ内部の特定領域だけを通電状態に保つ機能や、温度に応じてリフレッシュ動作の頻度を調整する機能も備わっており、待機時の消費電力も抑えられる。
クロック周波数100MHz(LPDDR2-200)から533MHz(LPDDR2-1066)までの仕様が定義され、LPDDR1より高速化された。データ転送はクロックの立ち上がりと立ち下がりの両方を使うDDR(ダブルデータレート)方式を採用しており、100MHzの場合は毎秒200万回の転送動作(200MT/s)が可能である。同じ周波数でも高い転送効率を確保できる。
対応するメモリの種類も拡張された。LPDDR1がSDRAMのみを対象としていたのに対し、LPDDR2ではフラッシュメモリなどの不揮発性メモリも規格に取り込まれた。SDRAMに関する仕様は「LPDDR2-S」(LPDDR2-S2およびLPDDR2-S4)、不揮発性メモリに関する仕様は「LPDDR2-N」(またはLPDDR2-NVM)と区別されており、用途に応じた選択が可能になっている。
実装形態もモバイル機器に最適化されている。メモリチップは基板への直付けが前提のBGAパッケージで供給されることが多く、プロセッサの上にメモリを積み重ねるPoP(Package-on-Package)構造も広く採用された。配線距離が短くなることで信号の遅延を抑えられ、端末の薄型化、小型化にも貢献している。現在ではLPDDR3以降の後継規格に主流の座を譲っているが、廉価な機器や組み込みシステムでは引き続き使われている場合もある。