Maildir
一通のメッセージはテキスト形式で、先頭に制御情報を記したヘッダ、続いて本文、添付ファイルなどとなっている。Maildir形式ではコンピュータ上のMaildirディレクトリにこれをそのまま一つのテキストファイルとして保管する。
Maildir方式は、メール配送サーバ(MTA)が他のサーバからメッセージの受信後、転送先へ発信されるまで一時保管したり、IMAP方式のメール受信サーバで受信メッセージを利用者ごとに保管したり、メールクライアントが受信メッセージをコンピュータに保存する場合などに用いられる。
メールサーバ上のMaildirディレクトリの内部は「tmp」「new」「cur」の3つのサブディレクトリに分かれており、配送処理中のメッセージはtmpに、新着の未読メッセージはnewに、クライアントが読み込んだ既読メッセージはcurに振り分け、移動させられる。
ファイル名は一意(他のメッセージと重ならない)になるように付ける必要があるが、具体的な命名規則はソフトウェアによって異なる。ファイルの作成日時や送信者の所属ホスト名、擬似乱数などを組み合わせることが多い。クライアントがアクセスする場合はファイル名の末尾に状態を表すフラグを付加する場合もある。
(2023.11.14更新)