テキストメール 【plain text email】

概要

テキストメール(plain text email)とは、電子メールのメッセージの形式の一つで、本文を何の装飾もない単なる文字データのみのプレーンテキスト形式で記述したもの。一般的には「HTMLメールではないメール」の意味で使われる。

もともと初期の電子メールのメッセージはプレーンテキストとするのが一般的だったが、1990年代後半以降Webの普及が進むと電子メールクライアントがWebページと同じHTML形式の本文の表示に対応するようになり、本文をHTMLで装飾したHTMLメールが普及した。

以降はHTML形式ではない、本文が文字データのみのメッセージのことをHTMLメールと区別してテキストメールと呼ぶようになった。制御情報を記したメールヘッダの「Content-Type:」フィールドが「text/plain;」になっているものが該当する。

本文の形式についての区別であるため、添付ファイルは利用することができる。テキストのみのため文字装飾やレイアウト、リンクなどの情報は存在しないが、受信側のクライアントソフトの機能により、URLやメールアドレスが記載されていると自動的に検知して選択可能(クリックするとWebサイトが開く等)になっている場合がある。

HTMLメールを利用する場合でも、非対応(あるいはHTML表示機能オフ)の受信環境に配慮して、同じ本文をテキスト形式とHTML形式の両方で併記しておき、HTML表示が可能な場合はHTMLメールとして、非対応の場合はテキストメールとして表示させるメール形式(multipart/alternative)も存在する。

(2021.7.15更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

試験出題履歴

ITパスポート試験 : 令4 問89 平31春 問60
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。