mbox

概要

mboxとは、電子メールメッセージをまとめて保存するファイル形式の一つ。基本的な形式は単純にメッセージテキストデータ空行を挟んで連結したもので、いくつかの派生仕様に分かれる。

メールソフトなどが受信メッセージなどを保管しておくためのメールボックスの形式としてよく用いられるもので、複数のメッセージを時系列に連結して一つのテキストファイルとして保存する。各メッセージの先頭は「From 差出人メールアドレス 受信日時」というになっており、次行からメッセージ本体(ヘッダ領域と本文、添付ファイルなど)が続き、末尾は空行改行のみ)となる。

メッセージの本文に「From 」(From半角スペース)から始まるがあると誤ってメッセージの開始位置とみなされる可能性があるため、これを回避する仕様を追加したいくつかの派生形式が策定されている。例えば、mboxo形式やmboxrd形式は本文中の行頭が「From 」になっている箇所に「>」を挿入して「>From 」のように書き換えてから保存し、読み出し時に開始位置と誤解しないようにする。

mbox形式を明確に定義した標準規格などは無いが、1970年代の古いUNIXシステムから使用されており、慣習的に多くのメールソフトウェアが対応している。複数のメッセージを一つのファイルにまとめる形式であるため、メッセージごとに異なるファイルに保存したい場合にはMaildir形式などを用いる。

(2021.12.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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