読み方 : ダブコット
Dovecot
概要

電子メールの送信と受信はそれぞれ異なるサーバが担う。Dovecotはメールボックスの管理と利用者へのメール配信を行う受信側のサーバであり、PostfixやSendmail、Eximなど送信側のSMTPサーバと組み合わせてメールシステムを構築する。
SSL/TLSを併用した通信の暗号化が可能で、POP3SおよびIMAPSとして運用することができる。ユーザー認証は基本方式からCRAM-MD5などのチャレンジ/レスポンス認証まで対応するほか、SMTPサーバと連携してSMTP認証の基盤として機能することもできる。
メールボックス形式としては、「mbox」および「Maildir」に加え、インデックス構造を活用した独自の「dbox」形式もサポートする。PAM(Pluggable Authenticaton Module)やLDAP、リレーショナルデータベース、Active Directoryなど様々な認証バックエンドとの連携も可能で、小規模な私設サーバから企業システム、インターネットサービスプロバイダ(ISP)の商用メール基盤まで導入されている。
開発は2002年にフィンランドのティモ・シライネン(Timo Sirainen)氏が開始し、MITライセンスおよびLGPLライセンスのもとで公開されている。開発当初からセキュリティと堅牢性を優先した設計が採用されており、権限分離によるセキュリティ対策や大規模環境での運用を考慮した構造を持つ。多くのLinuxディストリビューションで標準のメール受信サーバとして採用されている。
(2026.6.25更新)