訴訟ホールド 【litigation hold】
概要
訴訟ホールド(litigation hold)とは、司法手続き上必要となる可能性がある電子データに対して実施される証拠保全措置。関係者が重要なデータを消去・改竄するのを防ぐために行われる。また、この措置を実施するためのソフトウェアの機能や動作モードを指すこともある。主に米国法に定める証拠開示(ディスカバリー)手続きに対応するために行われるもので、訴訟が提起されると関係者への証拠保全通知が行われ、対象者は訴訟に関連するデータを消去、書き換えできない状態で安全に保管する義務が生じる。
業務用の電子メールシステムなどの中には、この訴訟ホールドに対応する管理者向けの機能を搭載しているものもある。法的な手続きに従って特定の利用者を訴訟ホールドモードに指定すると、以降はデータの完全な削除ができなくなり、画面表示上は消去できてもシステム内にバックアップデータが残り続けるようにすることができる。
(2022.3.12更新)