X-Mailer

概要

X-Mailerとは、電子メールヘッダ領域に記載される制御情報の一つで、差出人(送信者)の使用している電子メールソフト(メールクライアント)の種類やバージョンなどが記載されたもの。

電子メールe-mail)における一通のメッセージは、前半がコンピュータが伝送制御に利用する「ヘッダ」(header)、後半が相手方に伝えたいメッセージの本体である「ボディ」(body)となっている。ヘッダには制御情報が「フィールド名: 値[改行]」という形式で何行も記載されており、基本的な項目は受信者のメッセージ表示画面に表示される。

X-Mailerはヘッダに記載される項目の一つで、差出人がメールの送信に使用したメールクライアントの種類を表している。「iPhone Mail」「Mozilla Thunderbird」のようなソフト名とバージョン番号などの識別名が並んでいる。形式はソフトウェアごとに異なっており、設定や外部ツールの使用により利用者が書き換えて送信できる場合もある。

X-Mailerは先頭が「X-」で始まる非標準のヘッダフィールドで、後にメールクライアントを表す標準のフィールドとして「User-Agent」が制定されたが、その後もX-Mailerを記載し続けるメールソフトが多く存在する。送信時に必須の項目ではないため、Gmailのようにどちらも記載しないシステムもある。

(2023.7.4更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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