FXAA 【Fast Approximate Anti-Aliasing】

概要

FXAA（Fast Approximate Anti-Aliasing）とは、3Dグラフィックス描画時などにアンチエイリアスを適用する手法の一つ。ある画素(ピクセル)と周囲の画素との輝度の差を求め、輪郭の方向を推定して前景色と背景色をブレンドする。

コンピュータでは画面を色の付いた画素が縦横に規則正しく並んだ像として表現するため、物体の輪郭線などが斜めになっている部分では、前景色と背景色のコントラストが大きいと「ジャギー」（jaggy）と呼ばれる階段状のギザギザが生じてしまう。

FXAAはこれを軽減するアンチエイリアス技術の一つで、ある画素と周囲の画素の輝度の差を調べ、落差が大きい場合は何らかの輪郭線があると推定し、輪郭の向きと長さを検出する。描画する画素に対する推定輪郭線の横切り具合に応じて周囲の色を混合して描画色とする。

SSAAやMSAAなどの既存手法のように画素を分割したサブピクセルの情報が不要で、高速に処理できる。深さ（奥行き）情報も使わないため、レンダリング工程とは別に適用でき、3Dグラフィックス以外にも適用できる。深さ情報を用いるMSAAが苦手とする同じオブジェクト表面上に生じたジャギーも除去できる。

(2023.10.30更新)

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この記事の著者 ： (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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