教科書体

概要

教科書体とは、日本語の文字の書体の一つで、毛筆の楷書体に近い字体のもの。手書きのお手本となるよう設計されたもので、小学生の教科書に使われている。近年ではゴシック体に近いUDフォントの教科書体も開発されている。

文部科学省の学習指導要領の一部として公表されている「学年別漢字配当表」に示された漢字の書体に近くなるようにデザインされた活字およびコンピュータフォントである。明朝体のように線幅の強弱がついているが、子どもが漢字を学習する際のお手本となるように、とめ、はね、はらいが筆書きしたように明確に表現されている。

従来の楷書に近い教科書体は弱視(ロービジョン)や読字障害(ディスレクシア)などの特性を持つ子どもには読みにくいことから、手書きの手本となる細部の特徴は残しつつ線の強弱を抑えてゴシック体に近づけたUDフォントユニバーサルデザインフォント)としての教科書体も開発され、教科書や国語辞典、教育現場に普及しつつある。

UD教科書体の一つであるモリサワの「UDデジタル教科書体」は2017年以降Windows 10および後継のWindows 11に標準で内蔵されるようになっており、教育現場に限らずビジネス資料やWebページなど様々な場面で採用されるようになっている。

(2023.7.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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