モーフィング【morphing】
モーフィングとは?
ある画像や形状が別のものへ滑らかに変化していく様子を表現するコンピュータグラフィックス(CG)の技法。変形、(生物の)変態を意味する “metamorphosis” から派生した語とされる。

あるイメージから別のイメージへ徐々に変化していく様子を動画で表したもので、コンピュータによる画像処理で中間状態の画像をいくつも作り出し、順番に表示することで滑らかに変化しているように見せる。ある人物の顔が別の人物の顔に連続的に変形していく映像などを作り出すことができる。技術的には、まず変化前と変化後の二つの画像に共通する特徴点を対応付ける作業を行う。人物の顔を別の顔へ変える場合であれば、目や鼻、口、輪郭などの位置をそれぞれ結びつける。この対応関係をもとに形状と色の中間状態を段階的に計算し、連続的な変化を生み出す。単純に二枚の画像を重ねて徐々に入れ替える「フェード」とは異なり、形状そのものが変形しながら移行するため、より自然な変化を表現できる。
1990年頃から映画やテレビなどの映像表現への応用が広まった。動物が人間に変身するシーンや、液体金属が自在に形を変える映像表現は、従来の特殊メイクや模型では極めて困難だった表現をデジタル技術で実現した。当初は高価な専用設備と膨大な計算時間が必要だったが、コンピュータの性能向上とともに一般にも普及していった。
現在ではスマートフォンの顔加工アプリやSNSのフィルター機能などに応用され、日常的な場面でも広く使われている。映像制作においては実写だけでなくアニメーションの動き補間にも活用されており、医療分野での経時変化のシミュレーションや、機械学習の学習データ生成にも応用されている。近年問題になっている偽のAI生成動画「ディープフェイク」も、この技術を機械学習で発展させたものとして捉えることができる。