共有秘密 【shared secret】 共有シークレット
通信を暗号化したり、利用者や端末の認証を行うためには、あらかじめ関係者(通常は通信や認証を行う二者)で秘密のデータを共有する必要がある。暗号化や復号に用いる暗号鍵、認証に用いるパスワードやパスフレーズ、PINコードなどである。システムによってはランダムに生成したデータなどを共有秘密とすることもある。
パスワードなどは使用に先立って両者の間であらかじめ共有しておく必要があるが、暗号鍵などの場合は同様にあらかじめ共有しておく場合(事前共有鍵)と、通信の開始時に新たに生成し、公開鍵暗号や鍵交換プロトコルなどを用いて交換・共有する場合がある。
無線LANなどでは、同じ共有秘密を繰り返し使うことで割り出される危険性が高まるのを防ぐため、初期化ベクトル(IV)などのランダムに生成したデータを組み合わせて一定の計算を行うことで、通信の暗号化に用いる鍵データが毎回変化するように工夫されている。
(2024.5.31更新)