ソルト 【salt】

概要

ソルト(salt)とは、認証システムパスワードなどを保存する際に付け加えるランダムな符号列のこと。“salt” の原義は「塩」。

パスワードパスフレーズを保存する際、システム側でランダムに符号列を生成し、パスワード本体に足し合わせてハッシュ関数で変換する。パスワードそのもの(平文)は保存せず、得られたハッシュ値とソルトを保存する。

認証時には入力されたパスワード候補とシステム側に保存されたソルトを同じように足し合わせてハッシュ値に変換する。パスワード候補が正しければ、保存されたハッシュ値に一致する。ソルトの生成や管理はシステム内部でわれ、利用者はその存在を意識する必要はない。

ハッシュ関数は同じ入力からは同じ出力が得られるため、パスワードのみをハッシュ化して保存すると、パスワードを複数システムで使い回している場合などに解読しやすくなる恐れがある。ソルトはパスワード保存ごとに毎回ランダムに生成され、その都度変化するため、同じパスワードを保存してもハッシュ値は毎回異なり、解読の難易度を格段に引き上げることができる。

(2020.7.29更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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