GRE 【Generic Routing Encapsulation】
概要
GRE(Generic Routing Encapsulation)とは、IPネットワークで使用することができるトンネリングプロトコルの一つ。ネットワーク上の一対の機器間に仮想的な専用の通信路を設けることができる。インターネットなどのIPネットワークを通じて二拠点間の機器と一対一に直結し、IPを含む任意のプロトコル(通信規約)による通信を透過的に行うことができる。暗号化の機能はないため、通信内容を秘匿したい場合はIPsecなどを併用する必要がある。
GREによる仮想的な通信路(GREトンネル)で接続された機器間はあたかも同じネットワークに所属しているように直接通信することができる。遠隔地間のネットワークの仮想的な連結(VPN)やIPv4ネットワーク上でのIPv6通信、移動体向けの連続したIP通信(Mobile IP)などに用いられる。
GREは1994年に米シスコシステムズ(Cisco Systems)社が開発し、2000年にIETFによってRFC 2784として標準化された。
(2020.8.31更新)