読み方 : ジーアールイー
GRE【Generic Routing Encapsulation】
GREとは?

GREの基本動作は「カプセル化」である。送信側の機器が転送したいパケット全体を新たなIPパケットの内部に格納し、GREヘッダと外側IPヘッダを付加して送出する。受信側ではそれらのヘッダを取り除き、元のパケットを取り出して処理する。この入口と出口の2点間に仮想的な通信路が形成することを「GREトンネリング」という。
GREはIPデータグラム(IPv4とIPv6の両方に対応)だけでなく、IPマルチキャストや一部の古いプロトコルも中継できる。様々な種類の通信に柔軟に対応でき、拠点間でルーティング情報を交換する動的ルーティングプロトコルのパケットをVPN経由で通過させる構成でも広く用いられる。
GRE自体には暗号化や認証の機能がなく、通信内容は平文のままネットワークを流れる。インターネットのようなオープンな回線網を経由する場合、盗聴や改竄のリスクが生じるため、「IPsec」と組み合わせて運用するのが一般的である。GREで多様な通信をカプセル化し、その外側をIPsecで暗号化するこの構成は「GRE over IPsec」と呼ばれ、企業の拠点間接続などで広く利用されている。
GREトンネルは機器上で仮想インターフェースとして扱われ、通常のネットワークインターフェースと同様にIPアドレスやルーティング設定を割り当てられる。一方、元のパケットにGREヘッダと外側IPヘッダが加わるためデータ量が増加し、実効的なMTUが縮小する。IPデータグラムの分割送信(IPフラグメンテーション)を防ぐためにMSSの調整が必要になる場合もある。
(2026.5.26更新)
関連用語
関連リンク (外部サイト)
- RFC 1701 - Generic Routing Encapsulation (GRE) - IETFによる初期の情報提供
- RFC 2784 - Generic Routing Encapsulation (GRE) - IETFによる規格書