RSA1024 【1024ビットRSA】 RSA-1024

概要

RSA1024(1024ビットRSA)とは、1024ビットの暗号鍵を用いて暗号化と復号を行うRSA暗号。実用的に用いられる鍵長としては最も短く、現在では十分な安全性を確保できないとされる。

RSA(Rivest-Shamir-Adleman)暗号は公開鍵暗号の一つで、対になる公開鍵暗号鍵のペアを用いて片方で暗号化、もう片方で復号を行う。「巨大な素数の積を素因数分解する効率的な方法はない」ことを安全性の根拠としており、2つの素数から秘密鍵を、その積から公開鍵を生成する。

RSA1024は公開鍵秘密鍵ともに1024ビットとする方式で、安全性を担保する2つの素数の積は10進数で300桁程度の整数となる。共通鍵暗号の鍵サイズに換算すると80ビットセキュリティ程度の暗号強度と見積もられている。

公開鍵暗号の標準の一つとして、インターネット普及の初期からデジタル署名、Web通信の暗号化などに用いられるSSL/TLSなどで広く利用されてきたが、以前から2010年代には十分な安全性が確保できなくなると予測され、2017年にはサイドチャネル攻撃による解読の効率化手法が発見された。現在では各種のセキュリティガイドラインでRSA2048RSA4096などより安全な方式への移行が推奨されている。

(2024.2.15更新)