読み方 : かぎちょう

鍵長【key length】key size

概要

鍵長とは、暗号化電子署名に用いる暗号鍵データ量のこと。鍵をビット列として表したときの桁数(ビット数)で表す。同じ暗号アルゴリズムであれば鍵が長いほど解読が困難になるが、暗号化復号に必要な計算量は増える。実用上は64~256ビット程度が多いが、用途によってより短い場合も長い場合もある。
鍵長のイメージ画像

鍵長が長いほど取り得る鍵のパターン数が増え、総当たり攻撃への耐性が高まる。例えば、128ビットの鍵であれば2の128乗通りの組み合わせが存在し、現実的な時間での解読は極めて困難になる。暗号アルゴリズムによって鍵長があらかじめ固定されている場合と、複数の鍵長から選択できる場合がある。

共通鍵暗号方式では、送受信の双方が同じ鍵を使ってデータ暗号化および復号を行う。広く使われるAESでは128、192、256ビットのいずれかを選択でき、用途に応じて使い分けられている。公開鍵暗号方式共通鍵暗号とは異なる数学的構造に基づくため、同等の安全性を得るにはより長い鍵を必要とする。RSA暗号では2048ビット以上が推奨水準とされる一方、楕円曲線暗号では256ビット程度でも同等の安全性を実現できるとされ、処理能力が限られるモバイル機器や組み込み機器でも採用されている。

コンピュータの計算能力の向上により、かつて安全とされていた鍵長が現在では不十分になることがある。56ビット鍵を使う「DES」方式はその典型例で、計算能力の進歩により現実的な時間で解読可能となり利用が縮小した。近年では量子コンピュータの研究進展により、従来の公開鍵暗号への影響が指摘されており、より長い鍵や新たな暗号方式への移行も検討されている。政府機関や標準化団体は推奨鍵長のガイドラインを定期的に更新しており、システム構築時にはこれらの基準を参照するのが一般的である。

(2026.5.16更新)
 

他の辞典等による「鍵長」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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