CAM 【Computer-Aided Manufacturing】 コンピュータ支援製造

概要

CAM(Computer-Aided Manufacturing)とは、工業製品などの製造現場に情報システムを導入し、CADなどで作成した設計図面などを元に、工作機械を操作するためのプログラムの作成などを行う手法。また、そのためのシステムやソフトウェア。

CAMソフトウェアは数値データで表された設計図などを読み込み、NC(数値制御)/CNC(コンピュータ数値制御)工作機械を制御して図面に示された形状に加工する命令の並び(NCデータ/NCプログラム)を出力する。作成されたプログラムは工作機械に入力され、これに従って材料を自動的に加工していく。

対応する加工形状の違いにより、平面上の加工を行う「2D CAM」(2次元CAM)、自由曲面など3次元的な加工を行う「3D CAM」(3次元CAM)、両者の中間(立体形状を等高線を引くように層状に加工していく)の「2.5D CAM」(2.5次元CAM)などの種類がある。

ポストプロセッシング

同じ加工を行うのにも工作機械の機種や構成の違いによりそれぞれに適した異なるプログラムが必要となるため、実際にはCAMシステム本体は「カッターパス」あるいは「カッターロケーション」(CL:Cutter Location)と呼ばれる工具の移動経路データなどを生成することが多い。

これを使用する機種に対応した専用のソフトウェアによって実際のNCデータへ変換する。この変換工程を「ポストプロセッシング」(postprocessing)、変換ソフトウェアを「ポストプロセッサ」(postprocessor)という。広義のCAMにはポストプロセッサも含まれることがある。

(2024.1.8更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平24秋 問12 平23春 問31
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。