R&D 【Research and Development】 研究開発

概要

R&D(Research and Development)とは、企業などで科学研究や技術開発などを行う業務のこと。また、そのような業務を担う部署や組織。

「R」は“Research”(研究)を、「D」は“Development”(開発)をそれぞれ意味しており、自社の事業領域に関連する科学分野の研究や新技術の開発、既存技術の改良、新製品開発などを行う業務や部門を指す。メーカーや通信会社などの研究所や製品開発部門などがこれにあたる。

企業はR&Dに資金や人材を投入することにより、製品やサービスへの新技術の応用やコスト低減などを実現し、競合他社より優位に立つことができる。また、新しく生み出された技術や方式について特許を取得することにより、他社が使用できないよう防衛したり、使用を許諾して特許使用料を得ることもできる。

企業が行う研究開発はあくまでも将来の事業収益の向上に資することが期待される分野や対象について行われるため、実用化や事業化が現時点では見通せないような基礎研究などの優先順位は低くなりがちである。しかし、既存技術の改良のような研究に偏っては事業基盤を脅かすような新技術が登場したときに対応が後手に回るリスクがある。

近年では企業が大学や公的な研究機関などと連携し、企業が単独では行いにくい研究を共同で実施したり、研究の支援や補助などを行う産学連携の取り組みも広まっている。

(2019.3.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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