エレクトロニックバンキング 【electronic banking】

概要

エレクトロニックバンキング(electronic banking)とは、家庭や企業に設置したコンピュータや専用端末から通信回線を介して銀行などの金融機関の情報システムに接続し、サービスを利用すること。また、金融機関が提供するそのようなサービス。「EB」「EBサービス」などと略されることもある。

銀行の窓口で提供するサービスの一部を電子的に提供するもので、個人顧客向けの「ホームバンキング」(home banking)と法人顧客向けの「ファームバンキング」(firm banking/FBサービス)があるが、金融機関によってはファームバンキングのことをエレクトロニックバンキングと呼んでいる場合もある。

一般的なサービスでは、通常は支店窓口やATMで手続きする残高照会や入出金履歴の照会、口座からの振込、振り替えなどを利用できる。法人向けのファームバンキングではこれに加えて、総合振込や給与振込、住民税納付などが利用できる場合がある。

支店やATMに出向かなくても遠隔で手続きができる利便性のほか、手数料が割安に設定されていることが多く、コスト面でも有利となる。支店の閉まっている夜間や休日なども利用できるサービスが多いが、振込などの手続きの執行・完了は翌営業日の営業時間が始まってからとなる。

歴史

エレクトロニックバンキングは1980年代に登場し、電話回線やISDN回線で企業の端末から銀行側のセンターへ接続し、データ通信う方式で提供された。1990年代後半にインターネットが普及し始めると、インターネットを経由して接続する「インターネットバンキング」あるいは「Webバンキング」(Webブラウザを利用する)、携帯電話を用いる「モバイルバンキング」が従来のエレクトロニックバンキングに取って代わる形で普及したが、原義を鑑みてこれらをエレクトロニックバンキングの一形態とする場合もある。

(2024.4.1更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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