デビットカード 【debit card】
概要
デビットカード(debit card)とは、金融機関の発行する決済用のカードの一種で、所有者が銀行などに持つ預金口座から即座に資金を引き落として決済を行うもの。銀行などのキャッシュカードにそのような機能を持たせたものと、クレジットカード会社などが発行するものがある。店舗などでの支払いの際に専用の端末にカードを挿入して暗証番号を入力すると、対応する口座から即座に代金が引き落とされて決済することができる。クレジットカードと同じ仕組みを応用したものだが、カード会社が一旦立て替え払いするクレジットと異なり、自らが金融機関に持つ口座の現在の預金残高の範囲内で代金が引き落とされ、店側の口座に送金される。
欧米ではクレジットカードとともに早くから普及し、クレジット決済と並んで主要な支払い手段として定着している。日本では1998年に大手銀行などが参加する日本デビットカード推進協議会(現・日本電子決済推進機構)が設立され、2000年に加盟社による「J-Debit」サービスを開始した。
J-Debitでは既存のキャッシュカードでそのままデビット決済が可能で、銀行(ゆうちょ銀行を含む)、信用金庫、労働金庫などのカードが利用できる。当該金融機関に口座を持っていれば、利用開始の手続きや会費、手数料などは不要で、夜間や休日などでも滞りなく決済できる。
また、クレジットカードの大手国際ブランド(VISA、MasterCard、JCBなど)が自らの決済インフラを利用して、いわゆる「国際ブランドデビットカード」を発行しており、申込時に登録した銀行口座から引き落とす形で即時決済を行うことができる。
これはクレジットカードと兼用とすることもでき、支払い時にどちらで決済するか選択することができる。当該ブランドの(クレジット)決済に対応した加盟店であれば世界のどこでもデビット決済できる点も魅力であり、近年では銀行などが発行するカードも大手ブランドと提携したものが増えている。
(2022.6.30更新)