協調フィルタリング 【collaborative filtering】

概要

協調フィルタリング(collaborative filtering)とは、Webサービスなどで提供する情報利用者ごとに自動的に最適化する手法の一つで、過去の行動記録などから嗜好などが似ている別の利用者を探し、その人(達)が求めた情報を提示する方式。

例えば、オンラインショップでは個々の利用者の過去の購入履歴や商品ページの閲覧履歴などを記録しているが、ある利用者Aと似た履歴を持つ利用者Bを見つけ、Bが購入した商品の中からAが未購入の商品を「おすすめ」として表示する。リコメンデーションパーソナライズなどの機能を実装するための有力な手法として広く普及している。

利用者間の類似度の判定には相関分析などの統計的な手法が用いられる。また、類似する利用者は一人に限られず、ある程度以上似ている利用者グループの履歴を分析し、多くが共通して関心を示しているものを「より適している」と判定するなどの工夫がわれることもある。

協調フィルタリングのために必要な情報利用者ごとの履歴のみで、対象自体についての情報は用いないため、対象を選ばず適用でき、汎用的なシステムプログラム実装できる利点がある。一方、利用者が少ないサービス開始直後や、利用者がまだ何の行動も起こしていない加入直後には履歴情報が足りずにうまく機能しない難点もある。

(2022.6.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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