NAC 【Network Access Control】 ネットワークアクセス制御 / ネットワークアクセスコントロール

概要

NAC(Network Access Control)とは、企業などのネットワークに導入するセキュリティ技術の一種で、接続を試みる利用者端末を識別・認証し、一定のセキュリティ水準を満たす場合のみ、与えられた権限に基づくアクセスを許可するもの。

NACが導入されたネットワークでは認証システムにより端末の識別と利用者ユーザー認証われる。端末ウイルス対策ソフト侵入検知・防止システムの状態、OSの更新状況などをチェックされ、管理者が要求する水準をクリアしなければ接続できない。認証とチェックにパスすると、利用者に与えられた権限の範囲でネットワーク内部のサーバなどにアクセスすることができる。

正当な利用者端末の不備でアクセスを拒否された場合には、検疫ネットワークキャプティブポータルに誘導して必要な手順を案内するなどの対応が取られることが多い。また、端末側にNACと連動するソフトウェアを導入し、管理システム側から必要なセキュリティ対策を自動適用するシステムが用いられることもある。

かつては組織内ネットワークには施設内に固定的に設置されたデスクトップパソコンなどが接続されていたため、管理者が端末に直接セキュリティ対策をえばよかったが、今日では社内外を持ち歩くノートパソコンや私物のスマートフォンを接続したり、自宅のパソコンからリモートアクセスするなど端末や接続環境が多様化している。NACはこのような状況に対応し、どのような端末にも一定のセキュリティ水準を求めることで、攻撃者に利用される弱点を無くすことができる。

(2022.12.17更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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