MACアドレス認証 【MAC address authentication】

概要

MACアドレス認証(MAC address authentication)とは、LAN(構内ネットワーク)上で機器の認証を行う方式の一つで、機器に固有のMACアドレスを用いてアクセス制御を行う方式。

コンピュータなどに内蔵あるいは装着されたLANカードEthernetカード)や無線LANWi-Fiインターフェースには、各装置ごとに固有のMACアドレスと呼ばれる48ビットの識別番号が記録されており、LAN上でのデータの送信元や宛先の識別に用いられる。

MACアドレス認証ではこれを用いて機器の識別を行い、ネットワークへの接続の可否を判断したり、接続・利用可能な資源の制御などを行う。工場出荷時に装置に記録された情報を用いるため、利用者が明示的にアカウント名やパスワードなどを入力する手間が省ける。

通常の利用に供する機器ではMACアドレスを変更することはできないが、ネットワーク管理用など特殊な用途向けにアドレスの変更が可能な装置も存在するため、悪意を持ってなりすましなどを行おうとする攻撃者には無力であり、セキュリティ対策としての意味はほとんどない。

(2019.5.9更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。