パスワードリスト攻撃 【クレデンシャルスタッフィング攻撃】 credential stuffing / リスト型アカウントハッキング

概要

パスワードリスト攻撃(クレデンシャルスタッフィング攻撃)とは、ネットサービスやコンピュータシステム利用者アカウントの乗っ取りを試みる攻撃手法の一つで、別のサービスシステムから流出したアカウント名とパスワードリストを用いてログインを試みる手法。

何らかのシステムで実際に使われていたアカウント情報を入手して攻撃に利用する手法で、流出元と同じアカウント名(ID)とパスワードを別のシステムでも使いまわしている利用者アカウントが乗っ取られてしまう。

攻撃者はまず管理が杜撰なインターネット上のネットサービスなどに侵入して会員のアカウント情報を盗み取ったり、別の攻撃者からリストを購入するなどして入手する。

このリストに含まれるアカウント名とパスワードの組み合わせを用いて別のサービスシステムへのログインを試みると、同じ組み合わせを使いまわしている利用者が偶然いた場合に不正ログインに成功する。

ソフトウェア脆弱性などを利用してシステムを直接攻撃する手法と異なり、標的システムが適切に運用され不正侵入などを受けていなくても攻撃が成功してしまう。アカウント名として利用者メールアドレスを用いるシステムが特に標的となりやすく、また被害が起きやすい。

正規のアカウント情報を用いてわれる攻撃であるため直接防ぐことは難しく、二要素認証二段階認証)などで本人確認を厳重にしたり、アカウント名にメールアドレス以外を設定するようにしたり、利用者に他のサービスとのパスワードの使い回しをやめるよう要請するなどの対策が取られることが多い。

(2020.2.26更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる