DN 【Distinguished Name】

概要

DN(Distinguished Name)とは、LDAPオブジェクト一意に識別する名前の表記法。操作対象のユーザーアカウントなどを指定する際に用いられる。

「属性名=」という形式の相対識別名(RDN:Relative Distinguished Name)を、対象ディレクトリツリー構造(DIT:Directory Information Tree)に従って下位から上位にカンマ区切りで並べて表記する。

RDNの属性名はLDAP規格で「C」(Country:国)や「O」(Organization:組織)、「OU」(Organizational Unit:部署)、「CN」(Common Name:個々のオブジェクトの名前)などが定められている。ディレクトリサービス側で独自の属性名を定義して用いることもできる。

Active Directoryなどでインターネットドメイン名を組織の識別名として使用したい場合は、「DC」(Domain Component)という属性名を用いて「DC=exmaple,DC=com」(example.comの場合)のように表記する。

これらを用いて、DN全体は「cn=半沢直樹,ou=営業第二部,ou=本店,o=株式会社東京中央銀行,c=jp」あるいは「cn=半沢直樹,ou=営業第二部,ou=本店,dc=tcbc,dc=co,dc=jp」のように表記される。コマンド引数などとして記述する場合は、空白やカンマが特別な意味を持たないように全体を二重引用符ダブルクォーテーション)で括ることが多い。

(2020.10.1更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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