バーストエラー【burst error】バースト誤り

概要

バーストエラーとは、データ通信回線で送受信したり記録媒体に書き込み・読み込みする際などに発生するエラーの一種で、誤りが短い区間に集中的に連続して現れる現象のこと。発生箇所と発生しない箇所の偏りが極端で、一様に発生するランダムエラーと対比される。
バーストエラーのイメージ画像

通信回線を通じてデータを送受信したり、記録媒体データを書き込んだり読み出したりすると、様々な要因によって信号が変質したり失われたりして、データに誤りが生じることがある。バーストエラーはこうした符号の誤りのうち、特定の区間にだけ集中して連続的に発生するものを指す。

例えば、通信中にある瞬間だけ周囲の電子機器から強い電磁干渉を受けたり、記録媒体の表面に小さな傷や汚れがあったりすると、ちょうどその時間や場所に差し掛かったときに読み書きされる符号にだけ誤りが集中する。一方、それ以外の区間にはほとんど誤りが生じないという極端な偏りが生じる。

無線通信では、電波の反射や遮断によって生じる「フェージング」や「マルチパス」の影響により、短時間に誤りが連続することがある。有線の通信路でも、瞬間的なノイズの増大や落雷、電圧変動などが原因となり、同様の現象が起こることがある。記録装置の記録媒体メディア)では、磁性の劣化や表面の物理的な傷などによって局所的な読み出し不良が生じ、一定の領域に限って誤りが連続して現れる。

これに対し、データを転送する間に特定の偏りなく、ある確率で均等に発生する誤りは「ランダムエラー」(random error)と呼ばれる。誤り検出符号や誤り訂正符号の多くはランダムエラーを想定して設計されており、1ビット単位の誤りであれば比較的単純な計算で検知・修正できる。しかし、バーストエラーのように特定の区間がまとめて破損すると、通常の方式では十分に検知・修正しきれない場合がある。

バーストエラーへの対策として、データの並び順を一定の規則に従って入れ替える「インターリーブ」(interleaving)という処理が用いられることが多い。送信側・書き込み側で一定の範囲でデータの順序を入れ替え、受信側・読み出し側で元の順序に戻すことで、連続した誤りを広範囲に散らし、見かけ上はランダムエラーに近くなるよう変換する。バーストエラーへの耐性を持つ「リードソロモン符号」などの誤り訂正符号も考案されている。

(2026.6.26更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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