DAI 【Dynamic ARP Inspection】 ダイナミックARPインスペクション

概要

DAI(Dynamic ARP Inspection)とは、ネットワークスイッチのセキュリティ機能の一つで、ネットワーク上のARP通信を監視し、不正なARP応答を検知して遮断するもの。ARPスプーフィングを防止することができる。

ARPはネットワーク内の各機器のIPアドレスとMACアドレス(物理アドレス)を対応付けるための通信規約(プロトコル)で、あるIPアドレスを持つ機器を一斉配信で尋ね、そのIPアドレスを持つ機器が自分のMACアドレスを応答する仕組みになっている。

DAIはスイッチがARPリクエストと対応するARPレスポンスを監視し、矛盾するARPレスポンスを検知して破棄し、他の機器が受信しないようにする。これにより、攻撃者の操作する端末が不正なARPレスポンスで他の機器のIPアドレスを乗っ取るARPスプーフィングARPポイズニング)攻撃を防ぐことができる。

DHCPが有効なネットワークでは、スイッチがDHCPの要求と応答を監視するDHCPスヌーピングによりIPアドレスとMACアドレスの対応表(バインディングテーブル)を作成し、これに掲載されていないARP応答を検知する。DHCPが用いられていないネットワークでは固定的なIPアドレスとMACアドレスの対応表を設定する必要がある。

(2024.7.29更新)

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