ユニークローカルアドレス 【ULA】 Unique Local Address / ユニークローカルユニキャストアドレス

概要

ユニークローカルアドレス(ULA)とは、IPv6アドレスの規格で定義された特定用途のアドレスブロックの一つで、プライベートネットワークで使用するためのもの。fc00::/7 が割り当てられている。

インターネット上で通信するためのIPv6アドレスGUAGlobal Unicast Address)は重複してはならないため、管理団体に申請して割り当てを受ける必要があるが、ULAは組織内ネットワークでのみ通用するアドレスで、誰でも自由に機器に割り当てて使用してよい。

ULAからは同じネットワーク内の機器とのみ通信可能で、他のネットワークやインターネットとの境界にあるルータなどの機器は外部へ通信を通過させることはない。インターネットに接続したい場合、IPv6ではアドレス空間が広大なためIPv4のように中継機器によるアドレス変換(NAT)は行わず、必要な機器に別途GUAも割り当てる対応を取ることが多い。

fc00::/7 のうち前半の fc00::/8 は未定義の予約領域であり、通常は後半の fd00::/8 を用いる。fd に続くグローバル識別子(40ビット)としてランダムなビット列を与え fdqr:stuv:wxyz::/48 というプリフィックスを作り、サブネット識別子とインターフェース識別子を加えてアドレスを生成する。

(2021.12.6更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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