RARP 【Reverse Address Resolution Protocol】 Reverse ARP
概要
RARP(Reverse Address Resolution Protocol)とは、IPネットワークにおいてLAN(イーサネットやWi-Fiなど)上のMACアドレス(物理アドレス)から、対応するIPアドレスを求めるために使われるプロトコル。ネットワークに接続したばかりの機器などが、どのIPアドレスで通信を行えばよいかネットワーク上のサーバやルータに問い合わせるために用いられるプロトコルで、機器は自らのMACアドレスをブロードキャスト(一斉送信)し、同じネットワークにあるルータなどが利用すべきIPアドレスを決めて通知する。機器はそのIPアドレスを自らのアドレスとして以後の通信に用いる。
1984年にRFC 903として規格化されたもので、ネットワーク機器の自動設定機能などに用いられたが、取得できる情報がIPアドレスだけであり、また、実装が困難なことから、BOOTPおよび後継のDHCPに取って代わられ、あまり利用されていない。
InARP (Inverse ARP/インバースARP)
物理層/リンク層にATM(Asynchronous Transmission Mode)やフレームリレー(Frame Relay)を構築されたIPネットワークにおいて、物理アドレス(DLCI:Data Link Connection Identifier)からIPアドレスを求めるのに使われるプロトコルを「InARP」(Inverse ARP/インバースARP)という。これらの通信方式ではフレームが交換機を通過する際にアドレス情報が書き換えられていくため、イーサネット等とは異なる仕組みでアドレスの対応付けを行う。
(2021.8.26更新)