DHCPリレーエージェント 【DHCP relay agent】
概要
DHCPリレーエージェント(DHCP relay agent)とは、異なるネットワーク上にあるDHCPクライアントとDHCPサーバの間の通信を中継する装置。また、ルータなどが持つそのような機能。DHCPではクライアントがIPアドレスを持たない状態でサーバと通信するため、互いに相手先を特定せず同一ネットワーク上のすべての端末に一斉送信を行う「ブロードキャスト」方式で通信を行う。このため、通常はDHCPクライアントとDHCPサーバが同じネットワークに存在する必要がある。
ネットワーク境界の機器にDHCPリレーエージェント機能が存在する場合、DHCPクライアントからのブロードキャストによる要求送信を、特定の相手と一対一の通信である「ユニキャスト」方式に変換して隣のネットワークのDHCPサーバに届けてくれる。DHCPサーバからの応答もリレーエージェントがユニキャストで受け取り、クライアントに対してブロードキャストで届ける。
ブロードキャスト通信をネットワークを超えて行うと通信量が爆発的に増加する危険があるが、リレーエージェントとDHCPサーバの間の通信はユニキャストで行われ、ブロードキャストは通常のDHCPと同様にクライアントのいるネットワークでしか行われないため、負荷が急増する心配はない。
(2021.4.12更新)