Proxy ARP 【プロキシARP】 代理ARP
ARP(Address Resolution Protocol)はLANに参加している機器のIPアドレスとMACアドレス(イーサネットやWi-Fiの物理アドレス)を対応付けるための通信規約(プロトコル)で、MACアドレスを知りたいIPアドレスをLANにブロードキャスト(同報送信)し、持ち主に名乗り出てもらう。
ARPリクエストは問い合わせ先の機器が同じLAN上にいると判断したときに送信されるが、何らかの理由で実際にはネットワークが分断されており、ブロードキャストが届かない範囲に相手がいることがある。いつまでもARP応答が届かずMACアドレスが分からない状態になってしまう。
このような場合、途中にあるルータがProxy ARP機能を用いて代理応答する。ルータはリクエストの送信元に対して自分(のMACアドレス)が宛先であるように返答する。以降はその宛先へのパケットはルータ宛てに届くようになり、ルータが本来の宛先に向かって転送する。
Proxy ARPはサブネットマスクに対応していない古いホストが実際のネットワークの境界を認識できない状況に対応して用意された仕組みだが、現在ではそこまで古いシステムは現存しないため、何らかの理由でARPの代理応答が必要な場合に用いられる。
(2022.4.29更新)