リザーブドインスタンス 【RI】 Reserved Instance / 予約インスタンス

概要

リザーブドインスタンス(RI)とは、顧客に仮想マシン(VM)を貸与するIaaS型のホスティングサービスにおける契約形態の一つで、長期間継続利用することを前提に大幅な割引を受けることができる契約。

一般的なIaaSでは、VMインスタンスの稼働時間に応じて料金を精算するオンデマンド型の契約が一般的で、インスタンスの種別(性能や容量)などに応じて決められた単価に実際に稼働させた時間を乗じて利用料を算出する。

一方、リザーブドインスタンス型の契約では、特定の種類、特定の台数のインスタンスを1年から数年といった単位で「予約」(reserve)する。当該期間中は常に稼働している前提で料金を算出するが、オンデマンド型の数割、場合によっては半額以上といった大幅な割引を受けることができる。

常に稼働させておく必要があるシステム運用する場合には、大幅な割引を受けられ、料金が事前に明確になるという利点がある。また、需要が増大してホスティング事業者側の設備が逼迫し、オンデマンド型では利用を断られるような状況でも、優先的に利用を継続できる。

リザーブドインスタンスはAmazon Web ServicesMicrosoft AzureGoogle Cloud Platformなど主要なクラウドサービスの多くで導入されている。Amazon EC2の「コンバーチブルRI」(convertible RI)のように、一定の制約のもと、事前に契約したインスタンスを途中で変更することができる柔軟な契約方式もある(変更不可のスタンダードRIより割引率は下がる)。

(2021.2.9更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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