エッジロケーション【edge location】
概要

CDN(Content Delivery Network)はWebサイトなどの運営者からコンテンツを預かり、自社の各拠点に複製(キャッシュ)して保持する。利用者がWebサイトにアクセスすると、DNSによる応答制御などによって地理的に最寄りの拠点へ自動的に誘導され、そこからコンテンツが配信される。遠隔のオリジンサーバへ直接アクセスする場合と比べて応答時間が短縮され、オリジンサーバへの負荷も軽減される。
エッジロケーションは実際にコンテンツを配信するエッジサーバが置かれた施設で、人口密集地や主要都市を中心に、小規模な施設を多数設置する形で展開されることが多い。需要の大きい大都市では、一都市内に複数の拠点を設けることもある。拠点を分散させることで配信経路の冗長性が確保され、特定拠点への依存度が下げられる。
コンテンツ配信に加え、SSL/TLSターミネーションや通信最適化などもエッジロケーションで行われる場合がある。近年では、利用者に最も近いこの拠点でプログラムを実行させる「エッジコンピューティング」(edge computing)にも用途が広がっている。例えば、Amazon CloudFrontではLambda@Edgeなどを用いた処理の実行が可能である。
エッジロケーションは、クラウドサービスにおける施設の所在を示す「リージョン」や「アベイラビリティゾーン」とは別の区分として運用される。仮想マシンなどを稼働させるフル機能のデータセンターとは異なり、CDN配信やDNS応答など特定の機能に限定した構成となる。米アマゾンドットコム(Amazon.com)社や米クラウドフレア(Cloudflare)社などの大手事業者は世界に数百か所以上のエッジロケーションを展開しており、先進国の主要都市のみならず新興国の都市にも拠点を広げている。