コミュニティクラウド 【community cloud】
概要
コミュニティクラウド(community cloud)とは、特定の複数の事業者などが共同で所有あるいは運用するクラウドコンピューティング環境。業種や事業内容などが共通する複数の企業や組織が共同でデータセンターを運用し、各組織からネットワークを通じて利用する。各組織が自ら所有・運用する「プライベートクラウド」(private cloud)に比べ、機材や人員の共用化などによるコスト削減や稼働率の平準化を進めることができる。同業種の場合はクラウド基盤上に構築される情報システムの一部を共同開発したり共用化できる場合もある。
一方、専門の事業者などが不特定多数の顧客や利用者に提供する「パブリッククラウド」(public cloud)と比べると、セキュリティなどの基準を業界・業態の事情に合わせて設定しやすく、クラウド事業者に依存するリスクを軽減できる。
これまでも地方銀行や自治体、大学などが情報システムの共同利用センター、広域利用センターなどを設置して運営する例があった。コミュニティクラウドはこれを発展させ、共同の施設や合弁組織などでクラウド環境を構築して運用する。
(2024.8.25更新)