Google Cloud Platform 【GCP】
概要
Google Cloud Platform(GCP)とは、米グーグル(Google)社のクラウドサービス。同社の管理するコンピュータ資源やソフトウェアをインターネットを通じてサービスとして利用することができる。Google検索やGmail、YouTube、Googleマップなどといった同社のネットサービスと同じデータセンター、サーバ基盤を用いて提供されるパブリッククラウドサービスで、利用者はWebブラウザやコマンドラインツールを通じて貸与された機能の操作を行う。一部の機能はREST形式のAPIでソフトウェアからアクセスすることもできる。
データセンターは世界中に分散して設置されており、24の「リージョン」(都市に概ね相当)と各リージョンごとに3~4か所の「ゾーン」(施設に概ね相当)に分かれている。どのリージョンの設備を利用するかを指定することができ、複数ゾーンや複数リージョンをまたいで負荷分散や障害対策を行うこともできる。
料金は原則として使用量(使用時間、送受信データ量、処理データ量など)に応じた従量課金制となっており、サービスによっては毎月一定基準に達するまで課金されない無料枠が設定されている場合もある。クラウド大手3社の中では市場シェアなどで苦戦していることもあり、米アマゾンドットコム(Amazon.com)のAmazon Web Services(AWS)などに比べ割安な料金設定となっているサービスが多い。
主なサービスとして、IaaS(Infrastructure as a Service:サービスとしてのインフラ)の「Compute Engine」、PaaS(Platform as a Service:サービスとしてのプラットフォーム)の「App Engine」、FaaS(Function as a Service)の「Cloud Functions」オブジェクトストレージの「Cloud Storage」、フルマネージドRDBMSの「Cloud SQL」、フルマネージドNoSQLの「Cloud Datastore」、ビッグデータ解析の「BigQuery」などがある。
同社ではGoogle Cloud Platformを含む、より広範なクラウドサービスのブランドを「Google Cloud」としており、これにはオフィスソフトなどのSaaS(Software as a Service)である「Google Workspace」(旧G Suite)やビデオ会議の「Google Meet」、Chrome OS等の企業向けサービスである「Chrome Enterprise」などが含まれる。