Oracle Cloud Infrastructure 【OCI】
概要
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)とは、データベース管理システム(DBMS)および関連ソフトウェア最大手の米オラクル(Oracle)社が運営・提供するPaaS/IaaS型のクラウドサービス。「Oracle Cloud」ブランドのサービスの一部。同社のデータセンターで運用されるコンピュータを遠隔操作して、契約者が自らが用意したアプリケーションを展開できる、PaaS(Platform as a Service)およびIaaS(Infrastructure as a Service)型のクラウドサービスである。
サーバコンピュータ上に展開された仮想マシン(VM:Virtual Machine)を利用することができる「Compute」やデータを保存することができるオンラインストレージの「Storage」、ネットワーク機能を提供する「Networking」など基本的な機能のほか、同社の主要なソフトウェア製品である「Oracle Database」をクラウドサービスとして利用できる「Database Management」、高度なデータ解析機能を提供する「Business Analytics」などのサービスも用意されている。
サービス開始が2016年と大手の中では後発で、米アマゾントットコム(Amazon.com)社の「Amazon Web Services」や米マイクロソフト(Microsoft)社の「Microsoft Azure」などに対して苦戦している。
価格を安く抑え、一部のサービスでこれら先行する大手と互換性のあるインターフェースを提供しており、他社クラウドからの乗り換えや他社クラウドとの併用(マルチクラウド化)を求める顧客のニーズを取り込んでいる。
Oracle Cloud Applications
同社ではクラウドサービスを「Oracle Cloud」ブランドで展開しており、Oracle Cloud Infrastructureの他にアプリケーションをSaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)として提供する「Oracle Cloud Applications」も提供している。
同社データセンターのサーバコンピュータで運用されるアプリケーションを遠隔から利用できるクラウドサービスで、ERPやSCM、HCM、CRM、SFAなどを統合した総合業務アプリケーションの「Fusion Applications」や「NetSuite」、各種の業種別アプリケーション、ネット広告サービス「Oracle Advertising」などが利用できる。