リスク共有 【risk sharing】 リスク分散

概要

リスク共有(risk sharing)とは、企業などが組織的に行うリスク対応の類型の一つで、他者と一定の合意のもとで当該リスクを分かち合うこと。

リスクrisk)とは将来起こりうる悪い出来事、および、その確率や損害の程度のことを指す。組織のリスクマネジメントでは、想定される様々なリスクを洗い出し、それぞれついてどのような対策を行うか検討する。

リスク共有はリスク対応の方策の一つで、利益の分配や対価の支払いなどを条件に、リスクの一部を事業パートナーなど他者に引き受けてもらう方策を指す。例えば、合弁や共同出資、施設の共同利用、アウトソーシングクラウドサービスの利用などが該当する。

なお、「リスク共有」は保険への加入なども含め「リスク転嫁」「リスク移転」と同義とすることもある。また、「リスク分散」は施設の分散配置のように、引き受け主体ではなくリスク要因の方を分割する「リスク低減」「リスク軽減」を指す場合もある。

(2025.1.20更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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