読み方 : リスクきょうゆう

リスク共有【risk sharing】

概要

リスク共有とは、企業などが組織的に行うリスク対応の類型の一つで、他者と一定の合意や契約のもとで当該リスクを分かち合うこと。
リスク共有のイメージ画像

リスク(risk)とは将来起こりうる悪い出来事、および、その確率や損害の程度のことを指す。組織のリスクマネジメントでは、想定される様々なリスクを洗い出し、それぞれついてどのような対策を行うか検討する。

リスク共有はリスク対応の方策の一つで、利益の分配や対価の支払いなどを条件に、リスクの一部を事業パートナーなど他者に引き受けてもらう方策を指す。例えば、合弁や共同出資、施設の共同利用、アウトソーシングクラウドサービスの利用などが該当する。

なお、リスク共有は保険への加入なども含め「リスク転嫁」「リスク移転」と同義とすることもある。また、リスク共有のことを「リスク分散」と呼ぶ場合もあるが、これは施設の分散配置のように、引き受け主体ではなくリスク要因の方を分割する「リスク低減」「リスク軽減」を指すこともある。

(2025.1.20更新)

資格試験などの「リスク共有」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令6 問64】 情報セキュリティのリスクマネジメントにおけるリスクへの対応を、リスク共有、リスク回避、リスク保有及びリスク低減の四つに分類するとき、リスク共有の例として適切なものはどれか。
令5 問72】 情報セキュリティのリスクマネジメントにおけるリスク対応を、リスク回避、リスク共有、リスク低減及びリスク保有の四つに分類したとき、リスク共有の説明として、適切なものはどれか。
令4 問76】 情報セキュリティのリスクマネジメントにおけるリスク対応を、リスク回避、リスク共有、リスク低滅及びリスク保有の四つに分類するとき、情報漏えい発生時の損害に備えてサイバー保険に入ることはどれに分類されるか。
▼ 基本情報技術者試験
平27修1 問39】 リスク共有(リスク移転)に該当するものはどれか。
平25秋 問39】 リスク共有(リスク移転)に該当するものはどれか。
平22秋 問43】 リスク移転に該当するものはどれか。