ファストトラッキング 【fast tracking】
概要
ファストトラッキング(fast tracking)とは、プロジェクトの工期を短縮する手法の一つで、工程が完了する前に次の工程を開始すること。工期の遅れを挽回するために用いられることが多い。本来は順番に実行するはずだった各工程について、前工程の完了を待たずに次工程に着手し、一部を並行して実行する。前工程で既に作業が済んだ成果物を利用して次工程の作業をできるところまで進めるといった手法が取られる。
直接的にコストを増やさずに遅れを挽回できる手法であり、他の手法に比べ選択されやすいが、本来並行して行わない複数の工程に人員を分割して割り当てることになるため、人的負担が大きく、連携が円滑に進まないと混乱が生じることがある。
また、ファストトラッキング開始後に前工程で重大な変更や修正などが発生し、これを元に進めていた次工程の完了部分を破棄してやり直し(手戻り)を迫られるリスクもある。
(2020.3.10更新)